多摩TS


TSを作るきっかけ物語

多摩TS 大沼

 表題は「TSを作るきっかけ…」となっていますが、自分が主体的に作ったという事ではなく、堀江先生のおひざ元にいたということや、大きな流れ中に身を任せていたら必然的にメンバーとなっていました。

 元々は20年前以上だと記憶していますが、新宿の「滝沢」という純喫茶で堀江先生とお会いし、堀江班として「全国養護学校調査」に参加しました。当時の養護学校で巻き込まれているトラブルや被害はもちろんのこと。加害についてもアンケート調査をしました。そして大事なことは、全国で初めての調査だったことやトラブルの解決のキーパーソンは誰なのか?等を聞き取ったことだと思っています。 

 当時も今も在校生や卒業生が社会生活を営む中で、様々なトラブルに巻き込まれていると思います。特別支援学校の進路指導の担当者として、卒業後のアフターも担当していますが、次のような事例がいくつもありました。

 ①何店かのホストクラブで借金を作って踏み倒した。②職場で性的な問題が起きる(妊娠問題等)③在校生同士の性的なトラブル(同級生を呼び出し、公園で自慰行為をみせたり、キスを強要したりする)④交差点で待っていたら、別な場所で起きた事件の加害者と間違えられて大騒ぎになる。⑤コンビニでHな本を読み股間を触り学校に連絡がくる。⑥施設生が何らかのトラブルを起こすと地域移行先が見つからず都外の施設に入所になってしまうケース等々

トラブルを巻き起こしてしまった生徒や卒業生は、自分が起こしたことがどのような結果になるのか、また、他の解決方法を知らなかったのではないか、と思われることが多いと感じます。また間違いを起こしまっても「やり直すことができるのだ」という事も学んで欲しいと考えています(我々大人も含めて)

さらに学校時代に予防として学ぶべきこと、できることがあるのだと思います。それらを知っているだけでトラブルにならないことがあると考えています。また、大事なことはトラブルを起こしてしまった時に、学校だけでは解決できないことがたくさんあります。その様な中でTSを通して知り合った弁護士さんに相談したり、メンバーから解決の糸口をもらったりしています。ご本人たちにとって、知恵や支援の糸口はたくさんあることが望ましいとも思っています。私自身は、「学びの継続」が大事であり、地域の中でTSの様な活動があることが安全に生活していくことにつながると思っています。さらに言えば、学校の中でも授業に組み込むことができる様なプログラムが今以上に充実することが望ましいと感じています。